「ストロボの光量調節」とカメラの露出調節について

ストロボの光量調節*について、カメラの露出調節との関連をYumox流に整理しました。

*被写体に対して正面から照射する場合

まずカメラの露出調節を簡単におさらいします。

カメラの露出調節

露出調節は、ISO感度、絞り値、シャッタースピードの設定を組み合わせて行います。

カメラの「絞り値」「シャッタースピード」「ISO」は、基本的に１クリックで1/3EV*、３クリックで1EV変化します。1EVは１段とも呼ばれます。

*撮影時の露出を表す指標で、Exposure Valueの略称です。EV値は、ISO感度、絞り値、シャッタースピードの設定によって決定されます。EV値については、こちらの記事もご参照ください。

それでは、「絞り値」「シャッタースピード」「ISO」それぞれの変化について見てみましょう。

カメラの露出を１段（1EV）変える

Yumox

たとえば、絞り値（F値）を「F2.8」から３クリック絞ると、1段(1EV)暗くなり「F4.0」になります。

「F4.0」から「F2.8」にすると明るくなります。

Yumox

シャッタースピードを「1/60」から３クリック速くすると、１段(1EV)暗くなり、「1/125」になります。

逆に「1/125」から「1/60」にすると明るくなります。

Yumox

ISO感度は「ISO100」から３クリック数値を大きくすると、１段（１EV）明るくなり「ISO200」になります。

逆に「ISO200」から「ISO100」にすると暗くなります。

明るさを変えずに露出調節する

明るさを変えずに露出調節したいときは、ISO感度、絞り値（F値）、シャッタースピードを組み合わせて、明るくしたら、その分暗くして打ち消します。

たとえば、３つのうち、どれかを明るくした場合は、その他の値のどちらかを暗くします。

逆に、３つのうち、どれかを暗くした場合は、その他の値のどちらかを明るくします。

明るさを変えずに、ISO感度を1段（1EV）暗くしたい場合

Yumox

明るさを変えずに「ISO感度」を1段暗くしたい場合は、例えば「絞り値」（F値）を1段明るくします。

明るさを変えずに、絞り値を1段（1EV）暗くしたい場合①

Yumox

露出を変えずに「絞り値」を1段暗くしたい場合は、例えば「シャッタースピード」を1段明るくします。

明るさを変えずに、絞り値を1段（1EV）暗くしたい場合②

Yumox

露出を変えずに「絞り値」を1段暗くしたい場合は、例えば「ISO」を１段明るくすることもできます。

ストロボの光量調整の仕方

Yumox

ストロボ光量は、1/256、1/128…のように分数で表示され、1/1が最大光量となります。

1/256から1/1までの1EVごとの変化は、以下の表のようになります。

ストロボの光量表示

Yumox

この表示値の間は、さらに1/3EVごとに分かれています。

ストロボ光量を１段（1EV）変える場合

Yumox

例えば、ストロボ光量を「1/16」から３クリック数値を大きくする*と、1段（1EV）明るくなり「1/8」となります。

逆に「1/8」から「1/16」にすると暗くなります。

*分母は小さくなる。

Yumox

ストロボの光量だけで１段（1EV）を変えてみました。次に、明るさを変えずに「光量」に「絞り値」「ISO」を組み合わせるやり方を考えてみましょう。

【注意】この中に「シャッタースピード」が含まれませんが、その理由については別途ご説明します。

明るさを変えずに「光量」「絞り値」「ISO」の組み合わせを変える

ストロボ使用時に、明るさを変えずに露出調節したい場合は、光量、ISO感度、絞り値（F値）を組み合わせます。

たとえば、３つのうち、どれかを明るくした場合は、その他の値のどちらかを暗くします。

たとえば、３つのうち、どれかを暗くした場合は、その他の値のどちらかを明るくします。

明るさを変えずに、ISO感度を1段（1EV）暗くしたい場合

Yumox

明るさを変えずに「ISO感度」を1段暗くしたい場合は、「光量」を1段明るくします。

明るさを変えずに、絞り値を1段（1EV）暗くしたい場合

Yumox

明るさを変えずに「絞り値」を1段暗くしたい場合は、例えば「光量」を1段明るくします。

明るさを変えずに、光量を暗くしたい場合

Yumox

露出を変えずに「光量」を1段（1EV）暗くしたい場合は、例えば「絞り値」を１段（1EV）明るくします。